酔古堂剣掃 / 集韻・面面雲峰碧を送る
簾卷八窗,面面雲峰送碧,塘開半畝,瀟瀟煙水涵清。
新字:簾巻八窗,面面雲峰送碧,塘開半畝,瀟瀟煙水涵清。
書き下し
簾八窗に卷けば、面面雲峰碧を送り、塘半畝に開けば、瀟瀟たる煙水清を涵す。
現代語訳
八方の窓の簾を巻き上げると、どの面からも雲のかかる峰々が緑を送ってよこし、半畝ほどの池を開けば、もやにけむる水がさらさらと清らかさをたたえます。
解説
住まいに山と水の景色を取り込む楽しみを描いた対句です。八窓は八方に開いた窓で、そのすだれを巻き上げると、四方八方の雲のかかる峰から緑の色が送り届けられてくるというのです。塘は池や堤、半畝は小さな面積を言います。小さな池を掘れば、瀟瀟、つまりさらさらと水が流れ、もやにけむる水面が清らかさをたたえます。涵は水にひたし、包み込むことです。大きな庭園を造らなくても、窓を開け、小さな池を掘るだけで、山水の趣は暮らしに入ってきます。部屋の窓から見える景色を大切にし、小さな水鉢や鉢植えを置くだけでも、自然を身近に感じられるでしょう。
この章句が説くこと
山水自然閑適住まい風雅
関連する章句
-
『酔古堂剣掃』集景・青蘿を墻垣と為す喬松十數株、修竹千餘竿。 青蘿を墻垣と為し、白石を鳥道と為す。 流水舍下を周り、飛泉檐間に落つ。 綠柳白蓮、池砌に羅生す。 時に其の中に居れば、快心ならざる無し。
-
『酔古堂剣掃』集靈・廚冷やかにして山翠を分かつ廚冷やかにして山翠を分かち、樓空しくして水煙入る。
-
『酔古堂剣掃』集情・山翠簾を撲つ山翠簾を撲ち、青蔥一片を卷き起さず、樹陰徑に流れ、芳影の幾重なるを掃ひ開かず。
-
『酔古堂剣掃』集峭・古寺鄰と為りて僧鐘を報ず好山戶に當りて天畫を呈し、古寺鄰と為りて僧鐘を報ず。
-
『酔古堂剣掃』集倩・半簾の明月人を窺ふ茅屋竹窗、一榻の清風客を邀へ、 茶爐藥竈、半簾の明月人を窺ふ。
-
『酔古堂剣掃』集靈・滯葉を疏して鄰水を通ず閒に滯葉を疏して鄰水を通じ、荒居を典して小山を作らんと擬す。