酔古堂剣掃 / 集峭・古寺鄰と為りて僧鐘を報ず
好山當戶天呈畫,古寺為鄰僧報鐘。
新字:好山当戸天呈画,古寺為鄰僧報鐘。
書き下し
好山戶に當りて天畫を呈し、古寺鄰と為りて僧鐘を報ず。
現代語訳
戸口の正面に美しい山があって、天が絵を差し出してくれ、古い寺が隣にあって、僧が鐘で時を知らせてくれます。
解説
住まいの環境を、天と僧からの贈り物として描いた対句です。好山は姿のよい山、戸に當るは戸口の真正面に見えることです。天が絵を呈するとは、額縁に入れるまでもなく、窓の外に天然の絵があるということです。隣の古寺の僧がつく鐘は、時計のない時代に時を知らせるものであり、心を静める音でもありました。お金をかけて絵を買ったり時計を置いたりしなくても、よい場所に住めば自然と人が暮らしを整えてくれるという発想です。住まいを選ぶとき、広さや便利さだけでなく、窓から何が見え、何が聞こえるかも大切な条件なのかもしれません。
この章句が説くこと
閑適自然住まい風雅隠逸
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