酔古堂剣掃 / 集韻・一世の幽懷を成す
語鳥名花,供四時之吟嘯,清泉白石,成一世之幽懷。
新字:語鳥名花,供四時之吟嘯,清泉白石,成一世之幽懐。
書き下し
語鳥名花は、四時の吟嘯に供し、清泉白石は、一世の幽懷を成す。
現代語訳
さえずる鳥や名高い花は、四季折々に詩を口ずさむ材料となり、清らかな泉や白い石は、一生を通じての奥深い思いを形づくります。
解説
自然が人の心に与えるものを、短期と長期に分けて言った対句です。語鳥は人に語りかけるようにさえずる鳥、吟嘯は詩を口ずさみ、声を長く引いて歌うことです。鳥や花は季節ごとに移り変わり、そのたびに詩の題材を与えてくれます。一方、清泉白石は変わらずそこにあり、一世、すなわち一生を通じて心の奥の思い、幽懐を育ててくれるというのです。移ろうものは日々の楽しみとなり、変わらないものは人生の支えとなります。季節の花を楽しむと同時に、いつ訪れても変わらない場所や景色を心の拠り所として持っておくと、人生の浮き沈みの中でも自分を見失いにくくなるでしょう。
この章句が説くこと
自然風雅季節閑適心境
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