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酔古堂剣掃 / 集韻・徒らに設くれば村妝を覺ゆ

筆硯精良,人生一樂,徒設只覺村妝;琴瑟在御,莫不靜好,才陳便得天趣。

新字:筆硯精良,人生一楽,徒設只覚村妝;琴瑟在御,莫不静好,才陳便得天趣。

書き下し

筆硯精良なるは、人生の一樂なるも、徒らに設くれば只だ村妝を覺ゆ。琴瑟御に在り、靜好ならざる莫く、才かに陳ぶれば便ち天趣を得。

現代語訳

筆と硯が上等であるのは人生の楽しみの一つですが、ただ飾っておくだけでは田舎娘の厚化粧のように見えるだけです。琴や瑟がそばにあれば、穏やかで好ましくないものはなく、少し並べて奏でるだけで、すぐに天然の趣が得られます。

解説

道具は使ってこそ生きると言う対句です。筆硯精良は筆と硯が精巧で良質なこと、村妝は田舎くさい化粧を言います。どんなに良い筆や硯でも、使わずに見せびらかすように飾るだけでは、野暮な厚化粧と変わりません。後半の琴瑟在御、莫不静好は、『詩経』鄭風の「女曰雞鳴」に見える句で、夫婦が琴瑟を奏でて穏やかに睦まじく暮らすさまを言います。琴や瑟は、ほんの少し奏でるだけで自然な趣が生まれるのです。高価な道具をそろえることより、それを日々使いこなすことに本当の楽しみがあります。しまい込んでいる良い道具があれば、今日から使ってみるとよいでしょう。

この章句が説くこと

風雅文房道具実践虚飾

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