酔古堂剣掃 / 集韻・人閑にして景幽なり
晚登秀江亭,澄波古木,使人得意於塵埃之外,蓋人閑景幽,兩相奇絕耳。
新字:晩登秀江亭,澄波古木,使人得意於塵埃之外,蓋人閑景幽,両相奇絶耳。
書き下し
晚に秀江亭に登れば、澄波古木、人をして意を塵埃の外に得しむ。蓋し人閑にして景幽、兩つながら相奇絕なるのみ。
現代語訳
夕暮れに秀江亭に登ると、澄んだ波と古い木々が、人に俗塵の外で心の満足を得させてくれます。思うに、人がのんびりしていて景色が奥深い、その両方がそろってこそ、互いにすばらしいものになるのでしょう。
解説
景色の美しさは、見る人の心のゆとりと合わさって完成すると言う一則です。秀江亭は江のほとりにある亭の名です。澄波古木は澄んだ波と年を経た木々、得意於塵埃之外は、俗世の外で心にかなう喜びを得ることです。どれほど美しい景色でも、見る人が慌ただしく心に余裕がなければ、その良さは伝わりません。反対に、心にゆとりがあっても、景色が平凡では感動は生まれません。人閑景幽、人の閑と景の幽とがそろって初めて、奇絶、すなわち比べるもののない感動が生まれるのです。旅先で景色を楽しむには、予定を詰め込みすぎず、心の余白を持って臨むことが大切でしょう。
この章句が説くこと
閑適山水心境自然風雅
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