酔古堂剣掃 / 集韻・半日の浮生を了す
紙帳梅花,休驚他三春清夢,筆床茶竈,可了我半日浮生。
書き下し
紙帳の梅花、他の三春の清夢を驚かす休かれ。筆床茶竈、我が半日の浮生を了す可し。
現代語訳
紙の帳に描かれた梅の花よ、春の三か月の清らかな夢を驚かして覚まさないでおくれ。筆置きと茶を煮るかまどさえあれば、私のはかない人生の半日を過ごしきることができます。
解説
文人の簡素な楽しみを述べた対句です。紙帳は紙で作った寝台の帳で、そこに梅の花を描いた梅花紙帳は、宋代の文人に好まれた風雅な道具でした。三春は春の三か月です。後半の筆床茶竈は、筆を置く台と茶を煮るかまどで、唐の陸亀蒙が舟にこれらを積んで気ままに遊んだという話で知られます。浮生はうたかたのように定めない人生で、半日の浮生と言うと、忙しい人生の中で得た束の間の閑を指します。書く道具と一杯の茶があれば、半日を満ち足りて過ごせるというのです。大がかりな遊びでなくても、好きな道具と温かい飲み物があれば、心は十分に休まります。
この章句が説くこと
閑適茶道風雅清閑簡素
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