酔古堂剣掃 / 集素・千卷の藏書一盞の茶
半輪新月數竿竹,千卷藏書一盞茶。
新字:半輪新月数竿竹,千巻蔵書一盞茶。
書き下し
半輪の新月數竿の竹、千卷の藏書一盞の茶。
現代語訳
半分の形をした新しい月と、数本の竹。千巻の蔵書と、一杯の茶。
解説
名詞だけを並べて、理想の書斎の夜を描いた七言の対句です。前の句は窓の外の景色で、半輪の新月と数竿の竹が、控えめで清らかな夜の風景を作っています。竿は竹を数える言葉です。後の句は部屋の中で、千巻の書物と一杯の茶が向かい合います。千と一、半と数という数の対比が、満ち足りた豊かさと簡素さを同時に感じさせます。多くを持たなくても、月と竹と本と茶があれば十分だという、文人の清らかな理想が凝縮されています。夜、部屋の明かりを少し落として、本を一冊と温かいお茶を用意するだけで、この一句の世界にいくらか近づけるでしょう。
この章句が説くこと
読書閑適風雅茶清貧
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