酔古堂剣掃 / 集韻・好書を益友と為す
怪石為實友,名琴為和友,好書為益友,奇畫為觀友,法帖為範友,良硯為礪友,寶鏡為明友,凈几為方友,古磁為虛友,舊爐為熏友,紙帳為素友,拂麈為靜友。
新字:怪石為実友,名琴為和友,好書為益友,奇画為観友,法帖為範友,良硯為礪友,宝鏡為明友,浄几為方友,古磁為虚友,旧炉為熏友,紙帳為素友,払麈為静友。
書き下し
怪石を實友と為し、名琴を和友と為し、好書を益友と為し、奇畫を觀友と為し、法帖を範友と為し、良硯を礪友と為し、寶鏡を明友と為し、凈几を方友と為し、古磁を虛友と為し、舊爐を熏友と為し、紙帳を素友と為し、拂麈を靜友と為す。
現代語訳
珍しい石を誠実な友とし、名品の琴を和やかな友とし、良い書物をためになる友とし、珍しい絵を見て楽しむ友とし、手本の書を模範の友とし、良い硯を磨き合う友とし、宝の鏡を曇りのない友とし、清らかな机を方正な友とし、古い磁器を謙虚な友とし、古い香炉を香りで染める友とし、紙の帳を素朴な友とし、払子を静かな友とします。
解説
文房や身の回りの品を、それぞれの徳を持つ十二の友に見立てた一則です。怪石は重く動かないので実友、琴は調和の音を出すので和友、良書は学びをくれるので益友、硯は墨をすって磨くので礪友というように、品物の性質と友の徳とを掛けています。凈几は角の正しい机なので方友、古磁の器は中が空なので虚友、払子は塵を払う道具で静友です。中国の文人は、書斎の道具を単なる物ではなく、心を映し、心を育てる伴侶と考えていました。愛用の道具に、どんな友の徳を見いだせるか考えてみると、物との付き合い方が少し変わるかもしれません。
この章句が説くこと
交友風雅文房読書閑適
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