酔古堂剣掃 / 集韻・半窗の紅日を喚び起こす
樓前桐葉,散為一院清陰,枕上鳥聲,喚起半窗紅日。
新字:楼前桐葉,散為一院清陰,枕上鳥声,喚起半窗紅日。
書き下し
樓前の桐葉は、散じて一院の清陰と為り、枕上の鳥聲は、半窗の紅日を喚び起こす。
現代語訳
楼の前の桐の葉は、広がって庭いっぱいの涼しい木陰となり、枕もとに聞こえる鳥の声は、窓の半分に差し込む赤い朝日を呼び起こします。
解説
夏の朝の目覚めを描いた対句です。桐は大きな葉を広げる木で、楼の前に植えれば庭全体を覆う清らかな木陰を作ります。一院は庭いっぱいを言います。枕上の鳥声は、寝床で聞く鳥のさえずりで、その声に誘われるように、窓の半ばまで朝日が赤く差し込んできます。鳥が朝日を呼び起こすという見立てに、目覚めの心地よさがよく表れています。目覚まし時計ではなく、鳥の声と日の光で目覚める朝は、それだけで一日を穏やかに始められます。朝の数分だけでも窓を開け、光と音を取り込んでみると、一日の心持ちが変わるかもしれません。
この章句が説くこと
閑適自然朝風雅養生
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