酔古堂剣掃 / 集素・半窗一幾、天地何ぞ其れ寥闊なる
半窗一幾,遠興閒思,天地何其寥闊也;清晨端起,亭午高眠,胸襟何其洗滌也。
書き下し
半窗一幾、遠興閒思、天地何ぞ其れ寥闊なるや。 清晨端起し、亭午高眠す、胸襟何ぞ其れ洗滌せらるるや。
現代語訳
半分開いた窓と机一つがあれば、遠くへ思いを馳せ、のんびりと考えにふけることができ、天地はなんと広々としていることでしょう。すがすがしい朝にきちんと起き、真昼にはゆったりと眠れば、胸の内はなんと洗い清められることでしょう。
解説
小さな空間と簡素な一日が、心を大きく広げることを描いた対句です。半窓一几は、小さな窓と机一つだけの質素な部屋のことで、几は机です。遠興は遠くへ馳せる興趣、閑思はのんびりした思いです。寥闊はがらんと広いことです。狭い部屋でも、心が自由であれば天地の広さを感じられるのです。清晨は清らかな早朝、端起は身を正して起きること、亭午は真昼です。朝はきちんと起き、昼には気ままに休む。規律とゆとりを一日の中に両方持つことで、胸の内のわだかまりが洗い流されます。広い家や長い休暇がなくても、心の広さは作れることを教えてくれます。
この章句が説くこと
閑適書斎早起き心境清貧
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