酔古堂剣掃 / 集韻・書を看んとして村樓を築く
看書築得村樓,空山曲抱,趺坐掃來花徑,亂水斜穿。
新字:看書築得村楼,空山曲抱,趺坐掃来花径,乱水斜穿。
書き下し
書を看んとして村樓を築き得れば、空山曲がりて抱き、趺坐せんとして花徑を掃ひ來たれば、亂水斜めに穿つ。
現代語訳
書物を読むために村に高楼を建てると、人けのない山がぐるりと取り囲むように抱いています。座禅を組もうと花の小道を掃いてくると、乱れ流れる水が斜めに小道を貫いて流れています。
解説
読書と座禅にふさわしい住まいの景色を描いた対句です。村楼は村里に建てた高殿、空山は人の気配のない静かな山を言います。趺坐は足を組んで座る座禅の姿勢です。楼の周りを山が抱くように囲み、花の小道には水が斜めに流れ込む、という情景は、人の手と自然がほどよく交わる隠棲の理想を映しています。書を読むことも座ることも、心を静める営みで、それには環境が大きな助けになります。現代でも、集中したいときに場所を変えたり、窓から緑の見える席を選んだりするのは同じ知恵です。心を整える場を自分なりに一つ持っておきたいものです。
この章句が説くこと
読書閑適隠逸自然座禅
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