酔古堂剣掃 / 集韻・攻めて破れず疑城
填不滿貪海,攻不破疑城。
新字:填不満貪海,攻不破疑城。
書き下し
填めて滿たず貪海、攻めて破れず疑城。
現代語訳
埋めても満たすことのできない貪欲の海、攻めても打ち破ることのできない疑いの城。
解説
人の心にある貪欲と疑いを、海と城にたとえた鋭い対句です。貪海は、貪欲を底なしの海にたとえた言葉で、いくら埋めても満たされることがないと言います。欲しいものを手に入れても、すぐに次が欲しくなる人の心をよく言い当てています。疑城は、疑いの心を堅固な城にたとえた言葉で、どれほど攻めても打ち破ることができないと言います。一度人を疑い始めると、どんな説明を聞いても疑いが晴れない心の頑なさを表しています。填と攻、滿と破、海と城と、字の対応が見事です。欲と疑いは、外から満たしたり壊したりしようとしても解決しません。自分の心の中で手放すしかないものなのでしょう。
この章句が説くこと
修身貪欲疑心心性知足
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