酔古堂剣掃 / 集韻・秋雲は水に宜し
春雲宜山,夏雲宜樹,秋雲宜水,冬雲宜野。
書き下し
春雲は山に宜しく、夏雲は樹に宜しく、秋雲は水に宜しく、冬雲は野に宜し。
現代語訳
春の雲は山にかかるのがよく、夏の雲は木々の上に湧くのがよく、秋の雲は水に映るのがよく、冬の雲は野にたれこめるのがよいのです。
解説
四季の雲と、それが最も映える景色との組み合わせを挙げた一則です。春の雲は、山の中腹にやわらかくかかって、かすむ山の景色を作ります。夏の雲は、青々と茂った木々の上に、もくもくと湧き上がる入道雲が似合います。秋の雲は、澄んだ水面に映って、高く澄んだ空をいっそう感じさせます。冬の雲は、枯れた野原の上に低くたれこめて、寒々とした冬の景色を作ります。集景に見えた、遠山は秋に宜しく、の則と同じ形で、今度は雲を主役にしています。空を見上げるとき、雲だけを見るのではなく、雲とその下の景色との組み合わせを味わってみると、季節ごとの空の表情がいっそう豊かに見えてくるでしょう。
この章句が説くこと
自然四季風雅雲景色
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