酔古堂剣掃 / 集景・裘を披て薪を負ふ
忽據梧而策杖,亦披裘而負薪。
新字:忽拠梧而策杖,亦披裘而負薪。
書き下し
忽ち梧に據りて杖を策き、亦た裘を披て薪を負ふ。
現代語訳
ふと梧桐の机にもたれたかと思えば杖をついて出かけ、また皮衣をまとって薪を背負います。
解説
思索と労働を気ままに行き来する、隠者の暮らしぶりを描いた対句です。梧に據るは、荘子に見える恵施が梧桐の机にもたれて論じたという故事を踏まえ、書斎で物思いにふける姿を表しています。そこから一転して杖をついて出かけるという、気ままな動きが描かれています。後の句の裘を披て薪を負ふは、真夏に皮衣を着て薪を背負っていた隠者、披裘公の話を思わせる言葉です。披裘公は、道に落ちた金を拾えと言われて怒り、自分はそのような者ではないと退けたと伝えられます。考えることと体を動かすこと、どちらにも偏らない暮らしの中に、自由で誇り高い隠者の姿が浮かび上がります。
この章句が説くこと
隠逸清貧自由荘子労働
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