酔古堂剣掃 / 集景・方外の浩蕩を喜ぶ
喜方外之浩蕩,嘆人間之窘束。逢閬苑之逸客,值蓬萊之故人。
新字:喜方外之浩蕩,嘆人間之窘束。逢閬苑之逸客,値蓬萊之故人。
書き下し
方外の浩蕩を喜び、人間の窘束を嘆く。 閬苑の逸客に逢ひ、蓬萊の故人に值ふ。
現代語訳
世俗の外の広々とした自由を喜び、人の世の窮屈な束縛を嘆きます。仙人の住む閬苑の世捨て人に出会い、蓬莱の山の古なじみにめぐり合います。
解説
世俗の外の自由と、人の世の窮屈さとを対比した一則です。方外は、世俗の枠の外という意味で、荘子に見える言葉です。浩蕩は、水が広々と果てしなく広がるさまで、何ものにも縛られない自由を表しています。窘束は、窮屈に縛りつけられることです。後半の閬苑は、崑崙山にあるという仙人の住む苑、蓬萊は東の海にあるという仙人の住む山です。逸客は俗世を離れた自由な人、故人は古くからの友です。仙境の住人と旧友のようにめぐり合うというのは、心が自由になったときに出会える人々への憧れを表しています。日々の窮屈さを感じたときは、心だけでも枠の外に遊ばせる時間を持ちたいものです。
この章句が説くこと
隠逸自由神仙交友荘子
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