酔古堂剣掃 / 集景・風雨瀟瀟も亦た幽人の好景
三徑竹間,日華淡淡,固野客之良辰;一編窗下,風雨瀟瀟,亦幽人之好景。
新字:三径竹間,日華淡淡,固野客之良辰;一編窗下,風雨瀟瀟,亦幽人之好景。
書き下し
三徑の竹間、日華淡淡たるは、固より野客の良辰なり。 一編の窗下、風雨瀟瀟たるも、亦た幽人の好景なり。
現代語訳
庭の小道の竹の間に、日の光が淡く差しているのは、もちろん野に住む人にとってよい時節です。一冊の書物を開いた窓の下で、風雨がさらさらと降りしきっているのも、また隠れ住む人にとってよい景色です。
解説
晴れの日と雨の日、どちらにもそれぞれのよさがあることを示した対句です。三徑は、漢の蔣詡が庭に三本の小道を作って友とだけ往来した故事から、隠者の庭を指す言葉になりました。陶淵明も帰去来の辞で、三径は荒れても松菊はなお残る、と詠んでいます。前の句は、竹の間に淡い日の光が差す穏やかな晴れの日を良辰とします。後の句は、窓の下で書を開き、外の風雨の音を聞く日も、また好景だと言います。晴れれば外を歩き、雨なら本を読む。天気に左右されず、その日に合った楽しみを見つけられる人は、毎日をよい日にできるのでしょう。
この章句が説くこと
閑適読書隠逸自然天気
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