酔古堂剣掃 / 集峭・竹は榻を掃ふの風を供す
雨送添硯之水,竹供掃榻之風。
書き下し
雨は硯に添ふるの水を送り、竹は榻を掃ふの風を供す。
現代語訳
雨は硯に足す水を送ってくれ、竹は長椅子を払い清める風を与えてくれます。
解説
自然が文人の暮らしを手伝ってくれる様子を、軽やかに描いた対句です。硯に添ふる水は、墨をするために硯に差す水のことです。榻は細長い腰かけで、昼寝をしたり客と語らったりするのに使われました。雨が降れば硯の水が得られ、竹林を抜ける風が腰かけの塵を払ってくれる。使用人がいなくても、自然がすべてを整えてくれるという発想には、清貧の暮らしの中の豊かさとユーモアがあります。身の回りの自然を味方と感じられる人は、どんな環境でも心穏やかに過ごせます。雨の日を嘆くより、雨がくれるものを見つける目を持ちたいものです。
この章句が説くこと
清貧自然閑適文房風雅
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