酔古堂剣掃 / 集素・細雨夜窗の棋
暖風春座酒,細雨夜窗棋。
書き下し
暖風春座の酒、細雨夜窗の棋。
現代語訳
暖かい風の吹く春の座敷で酌む酒、細かい雨の降る夜の窓辺で打つ碁。
解説
わずか十字の対句で、季節と時間ごとの小さな楽しみを切り取った一則です。前の句は、春の暖かな風の中で仲間と酒を酌み交わす、開かれた明るい場面です。後の句は、夜の窓辺に雨音を聞きながら碁を打つ、静かに内へこもる場面です。動詞を使わず名詞を並べるだけで情景を立ち上げる手法は、唐詩の対句によく見られるものです。酒と棋、春と夜、暖風と細雨がそれぞれ響き合い、楽しみにもいろいろな温度があることを感じさせます。忙しい日々の中でも、季節や天気に合わせた小さな楽しみを一つずつ持っておくと、毎日の手触りが変わるかもしれません。
この章句が説くこと
閑適風雅交友季節囲碁
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