酔古堂剣掃 / 集素・蓮花の心染まず
貝葉之歌無礙,蓮花之心不染。
書き下し
貝葉の歌礙げ無く、蓮花の心染まず。
現代語訳
貝葉に記された経の歌は何ものにも妨げられず、蓮の花のような心は泥に染まりません。
解説
仏教の二つの象徴を用いて、とらわれない清らかな心を述べた対句です。貝葉は古代インドで経文を書きつけた多羅樹の葉で、仏典そのものを指します。貝葉の歌はその経文を唱えることです。無礙は何ものにも妨げられず自由自在なことで、仏教で重んじられる境地です。蓮花の心は、泥の中から生えても泥に染まらない蓮の花のように、濁った世にあっても汚れない心のことで、宋の周敦頤の愛蓮説にも、泥より出でて染まらずとあります。世俗の中で生きながら、心は自由で清らかに保つ。出家せずとも目指せる理想の姿が、短い言葉に込められています。職場や社会の濁りに染まらない心の持ち方を考えさせます。
この章句が説くこと
仏教清浄無礙蓮修身
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