酔古堂剣掃 / 集素・俗念都て捐て塵心頓に盡く
白雲在天,明月在地;焚香煮茗,閱偈翻經;俗念都捐,塵心頓盡。
新字:白雲在天,明月在地;焚香煮茗,閲偈翻経;俗念都捐,塵心頓尽。
書き下し
白雲は天に在り、明月は地に在り。 香を焚き茗を煮、偈を閱し經を翻す。 俗念都て捐て、塵心頓に盡く。
現代語訳
白い雲は空にあり、明るい月の光は地を照らしています。香を焚いて茶を煮て、偈を読み経をめくります。俗な思いはすべて捨て去られ、世俗にまみれた心はたちまち消え尽きます。
解説
三つの対句を重ねて、心が清められていく過程を描いた一則です。まず天の白雲と地に満ちる月光で清らかな景色を置き、次に香と茶、偈と経という静かな営みを重ね、最後に俗念と塵心が消えるという結果を述べます。偈は仏の教えを説いた詩句です。捐は捨てる、頓はたちまちという意味です。景色、行い、心の三段が順に並ぶことで、外の静けさが内の静けさへと移っていく様子が伝わります。心を整えたいときは、まず静かな場所に身を置き、手を動かす簡単な習慣から始めるのがよいのかもしれません。
この章句が説くこと
禅閑適心境茶清浄
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『酔古堂剣掃』集醒・眼前時に月到り風來る世上の塵氣を撥開すれば、胸中自ら火炎冰兢無し。 心中の鄙吝を消卻すれば、眼前時に月到り風來る有り。
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