酔古堂剣掃 / 集素・古人の快意の文章を朗朗として讀む
閒暇時,取古人快意文章,朗朗讀之,則心神超逸,須眉開張。
新字:閒暇時,取古人快意文章,朗朗読之,則心神超逸,須眉開張。
書き下し
閒暇の時、古人の快意の文章を取りて、朗朗として之を讀めば、則ち心神超逸し、須眉開張す。
現代語訳
暇なときに、古人の胸のすくような文章を手に取り、朗々と声に出して読めば、心は俗を超えてのびやかになり、ひげも眉もぱっと開くように晴れやかな顔つきになります。
解説
名文を声に出して読むことの効用を述べた一則です。快意は胸がすくような痛快さ、朗朗は声が明るくよく通るさまです。心神は心と精神、超逸は俗を超えて伸びやかなことです。須眉開張は、ひげと眉が開いて張るということで、顔つきが生き生きと晴れやかになるさまを言います。昔の中国や日本では、書物を声に出して読むことが学びの基本でした。黙読とは違い、音読は文章の調子を体で感じ、気分を高める効果があります。落ち込んだときや疲れたとき、好きな名文や詩を声に出して読んでみると、案外気持ちが晴れるものです。小さな習慣として取り入れられる一則です。
この章句が説くこと
読書音読閑適文章気分
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