酔古堂剣掃 / 集靈・讀書は獨り氣質を變ずるのみならず
讀書不獨變氣質,且能養精神,蓋理義收緝故也。
新字:読書不独変気質,且能養精神,蓋理義収緝故也。
書き下し
書を讀むは獨り氣質を變ずるのみならず、且つ能く精神を養ふ、蓋し理義收緝するが故なり。
現代語訳
書物を読むことは、生まれつきの気質を変えるだけでなく、精神を養うこともできます。それは道理と正義が心をまとめ引きしめるからでしょう。
解説
読書の効用を、気質の変化と精神の養いという二つの面から言った一句です。變氣質は宋の儒学、とくに張載や朱熹が重んじた考え方で、学問によって生まれつきの偏った気質を正しく変えていくことを言います。收緝は散らばったものを集めてまとめることで、道理や正義が心に入ると、散漫になった精神が引きしめられ、かえって元気が養われるというのです。読書は知識を増やすためだけでなく、心を落ち着け、気力を回復させる働きもあります。疲れたときにこそ、刺激の強い情報ではなく、筋道の通った良い本を少し読むと、心が整っていくのを感じられるでしょう。
この章句が説くこと
読書学問修身気質精神
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