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酔古堂剣掃 / 集素・立つべく臥すべく坐すべく吟ずべし

窗前落月,戶外垂蘿;石畔草根,橋頭樹影;可立可臥,可坐可吟。

新字:窗前落月,戸外垂蘿;石畔草根,橋頭樹影;可立可臥,可坐可吟。

書き下し

窗前の落月、戶外の垂蘿、石畔の草根、橋頭の樹影、 立つべく臥すべく、坐すべく吟ずべし。

現代語訳

窓の前に沈みかけた月、戸口の外に垂れ下がるつたかずら、石のほとりの草の根元、橋のたもとの木の影。立ってもよし、寝ころんでもよし、座ってもよし、詩を吟じてもよいのです。

解説

身の回りのささやかな景色の中で、どんな姿勢でも楽しめる自由さを描いた一則です。落月は西に傾いた月、垂蘿は垂れ下がるつる草です。草根は草の根もと、橋頭は橋のたもとです。四つの景色はどれも、特別な名所ではなく、住まいの周りにあるありふれた場所です。そこで立つも臥すも、座るも吟じるも思いのままというのは、決まった作法や目的なしに、その場に身を任せる楽しみ方です。何かのために景色を見るのではなく、ただそこに居ることを楽しむ。予定や目的でいっぱいの日々の中で、ときには目的のない時間を過ごすことの大切さを思い出させてくれます。

この章句が説くこと

閑適自然自由隠逸

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