酔古堂剣掃 / 集靈・天地何ぞ其れ寥廓たるや
高臥閒窗,綠陰清晝,天地何其寥廓也。
新字:高臥閒窗,緑陰清昼,天地何其寥廓也。
書き下し
閒窗に高臥すれば、綠陰清晝、天地何ぞ其れ寥廓たるや。
現代語訳
静かな窓辺でのんびりと横になっていると、緑の木陰に清らかな昼の光が満ち、天地はなんと広々としていることでしょう。
解説
窓辺に寝ころぶ昼下がりの、ゆったりした気分をとらえた短い一則です。高臥は世の務めを離れてのんびり横になることで、晋の謝安が東山に高臥したように、官職につかず悠々と暮らす人の姿を表す言葉でもあります。綠陰清晝は、木々の緑が影を落とし、昼の光が澄んでいる様子です。寥廓は広々として果てしないことです。窓一つ分の景色しか見えないのに、心がゆるむと天地の広さが感じられるというのが、この句の面白さです。忙しい日々の中で、ほんの数分でも窓の外の緑を眺めて横になる時間を持つと、世界の見え方が少し広がります。
この章句が説くこと
閑適自然隠逸心境休息
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