酔古堂剣掃 / 集素・仙閣を構へて圓に入る
築風台以思避,構仙閣而入圓。
新字:築風台以思避,構仙閣而入円。
書き下し
風台を築きて以て避くるを思ひ、仙閣を構へて圓に入る。
現代語訳
風の吹き通う台を築いて、世を避けることを思い、仙人の住むような楼閣を構えて、円かな境地に入ります。
解説
世を避けて住まいを構える隠者の志を述べた、短く謎めいた対句です。風台は風の吹き抜ける高台、仙閣は仙人の住まいのような楼閣です。思避は世の煩いを避けることを思うことです。入円の円は、欠けたところのない円満な境地、あるいは天を表す円い形を指すと考えられますが、確かなことは分かりません。前の句と同様に、六朝の賦のような修飾の多い文体で書かれ、意味よりも響きと雰囲気を味わう句です。自分だけの静かな場所を持ちたいという願いは、今も変わりません。書斎や小さな庭、あるいは早朝の一時間でも、心を円かにする場所を持つことの大切さを思わせます。
この章句が説くこと
隠逸住まい風雅円満閑適
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