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酔古堂剣掃 / 集素・足を洗ひ衣を收む

雲生滿谷,月照長空,洗足收衣,正是宴安時節。

新字:雲生満谷,月照長空,洗足収衣,正是宴安時節。

書き下し

雲生じて谷に滿ち、月は長空を照らす。 足を洗ひ衣を收む、正に是れ宴安の時節なり。

現代語訳

雲が湧いて谷いっぱいに満ち、月は果てしない空を照らしています。足を洗い、衣を片づける。まさにくつろいで安らぐ時です。

解説

一日の終わりの安らぎを簡潔に描いた一則です。谷に満ちる雲と空を照らす月という大きな景色から、足を洗い衣をしまうという身近な動作へと視線が移っていきます。洗足は野良仕事や外出から帰って足を洗うこと、収衣は脱いだ衣服を片づけることです。宴安はくつろいで安らぐことです。雄大な自然と、ささやかな身の回りの動作とが、何の無理もなく一つの情景に収まっているところに、この句の味わいがあります。一日の労働を終えた後の満足が静かに伝わってきます。仕事から帰ったあとの小さな習慣を丁寧にすることが、一日を気持ちよく締めくくる秘訣かもしれません。

この章句が説くこと

閑適自然休息素朴日常

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