酔古堂剣掃 / 集素・七碗の後、氣爽やかに神清し
茅齊獨坐茶頻煮,七碗後,氣爽神清;竹榻斜眠書漫拋,一枕餘,心閒夢穩。
新字:茅斉独坐茶頻煮,七碗後,気爽神清;竹榻斜眠書漫抛,一枕余,心閒夢穏。
書き下し
茅齊に獨り坐して茶頻りに煮る、七碗の後、氣爽やかに神清し。 竹榻に斜めに眠りて書漫りに拋つ、一枕の餘、心閒かに夢穩かなり。
現代語訳
かやぶきの書斎にひとり座って、しきりに茶を煮ます。七杯を飲み終えると、気分は爽やかになり、心は澄みわたります。竹の寝台に斜めに寝そべって、本を無造作に放り出します。ひと眠りしたあとは、心がのどかで夢も穏やかです。
解説
茶を飲むことと昼寝をすることを対にして、山居の静かな一日を描いた一則です。七碗は、唐の詩人盧仝が新茶を贈られた礼に書いた詩で、一碗ごとに喉が潤い、心が晴れ、七碗目には両脇から清風が生じると詠んだことを踏まえています。茅斎はかやぶきの書斎、竹榻は竹で編んだ寝台です。本を放り出して眠るという気ままさが、かえって心の穏やかさを生んでいます。忙しい毎日でも、お茶を丁寧にいれる時間や、短い昼寝を大切にすることは、心身を整えるよい習慣になるでしょう。
この章句が説くこと
茶閑適清貧養生書斎
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