酔古堂剣掃 / 集靈・景澄めば則ち岩岫鏡を開く
景澄則岩岫開鏡,風生則芳樹流芬。
書き下し
景澄めば則ち岩岫鏡を開き、風生ずれば則ち芳樹芬りを流す。
現代語訳
光が澄みわたると、岩山は鏡を開いたように明るく映え、風が起これば、花咲く木々が香りを流します。
解説
澄んだ光と吹く風がもたらす山の美しさを描いた対句です。景はここでは日の光、岩岫は岩山や山の洞穴のことです。空気が澄むと、岩肌がまるで磨かれた鏡を開いたかのように明るく照り映えます。後半の芳樹は花の咲く木、流芬は香りを漂わせることです。目に見える美しさと香りの美しさを対にして、山の一瞬の清らかさを切り取っています。六朝の文章に見られる、整った対句の文体です。心が澄んでいれば、目に映るものも鏡のように明るくなる。条件が整ったときに、ものは本来の美しさを見せるのだと気づかせてくれます。
この章句が説くこと
自然風雅清澄山水香り
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