酔古堂剣掃 / 集靈・秋は洞庭に老ゆ
秋老洞庭,霜清彭澤。
新字:秋老洞庭,霜清彭沢。
書き下し
秋は洞庭に老い、霜は彭澤に清し。
現代語訳
秋は洞庭湖のほとりで深まり、霜は彭沢の地に清らかに降ります。
解説
わずか十字で秋の深まりを描いた対句です。洞庭は湖南省の洞庭湖で、『楚辞』以来、秋風と落葉の名所として詩に詠まれてきました。彭沢は江西省の地名で、陶淵明が県令を務め、わずか八十余日で官を辞して帰郷したことで知られます。老いるは季節が深まること、清しは霜の冷たく澄んだ様子です。広々とした湖の秋と、隠逸の詩人ゆかりの地の霜とを並べることで、景色の美しさに俗世を離れた清らかな心境が重ねられています。季節の移ろいに目を留めるひとときが、忙しい心を澄ませてくれることを思わせます。
この章句が説くこと
自然隠逸風雅秋陶淵明
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