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酔古堂剣掃 / 集靈・空翠幾重山又山

飛泉數點雨非雨,空翠幾重山又山。

新字:飛泉数点雨非雨,空翠幾重山又山。

書き下し

飛泉數點雨にして雨に非ず、空翠幾重山又山。

現代語訳

滝のしぶきが数滴飛んできて、雨のようでいて雨ではなく、空に溶ける緑が幾重にも重なって、山また山が続いています。

解説

山中の滝と重なる山々の景色を、簡潔に描いた対句です。飛泉は滝、空翠は空に溶けこむような山の緑です。滝のしぶきが風に乗って飛んでくるのを、雨にして雨に非ず、と言ったところに、ほのかなユーモアと細やかな観察があります。後半の、山又山、という繰り返しは、奥へ奥へと続く山並みの深さを、そのまま言葉の響きで伝えています。わずか十四字で、肌に触れるしぶきの冷たさと、目に映る緑の広がりの両方が感じられる見事な句です。山や滝のある場所に出かけると、細かな水しぶきや重なる山並みに、日常では味わえない清々しさを感じることができます。

この章句が説くこと

自然山水風景閑適

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