酔古堂剣掃 / 集靈・月を弄び風を嘲りて白日を銷す
餐霞吸露,聊駐紅顏;弄月嘲風,閒銷白日。
新字:餐霞吸露,聊駐紅顔;弄月嘲風,閒銷白日。
書き下し
霞を餐し露を吸ひて、聊か紅顏を駐め、月を弄び風を嘲りて、閒に白日を銷す。
現代語訳
霞を食べ露を吸って、いくらか若々しい顔を保ち、月をもてあそび風をからかうように詩を詠んで、のんびりと昼の時間を過ごします。
解説
仙人のような暮らしと、風流な遊びを対にした一則です。餐霞吸露は霞を食べ露を飲むことで、道教の仙人が穀物を断ち、天地の清らかな気を取り入れて不老を得るとされた養生法を言います。紅顏は若々しい顔色、駐はとどめることです。弄月嘲風は月や風を題材に詩を作って楽しむことで、吟風弄月とも言います。白日は昼間のことで、銷はそれを費やすことです。世俗の役に立たないと言われればそれまでですが、自然を相手にゆったり遊ぶ時間が、心と体を若く保つという考えは、今の私たちにも響きます。忙しさで顔色が曇っているときこそ、月や風に目を向ける時間が必要なのかもしれません。
この章句が説くこと
閑適養生道家風雅自然
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