酔古堂剣掃 / 集靈・享けずして財を守り誚りを遺す
不惜費,必至於空乏而求人;不受享,無怪乎守財而遺誚。
書き下し
費を惜しまざれば、必ず空乏に至りて人に求む。享けざれば、財を守りて誚りを遺すも怪しむ無し。
現代語訳
出費を惜しまなければ、必ず貧乏に陥って人に頼ることになります。かといって少しも楽しまなければ、財産を守るだけで人の笑いものになるのも無理はありません。
解説
浪費と吝嗇という、お金の使い方の両極端を戒めた対句です。空乏は困窮すること、受享は財産を使って楽しむこと、遺誚は後々まで嘲りを残すことです。お金を惜しまず使えば、やがて貧しくなって人に頭を下げることになります。反対に、使うべきときにも使わずためこむだけなら、守銭奴と笑われます。どちらにも偏らず、節度をもって使い、必要なときには楽しむのがよいというのです。貯めることと使うことの釣り合いは、今の家計にも通じる問題です。お金は目的ではなく、暮らしを豊かにする道具だと考えることが大切です。
この章句が説くこと
勤倹節制財産中庸処世
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