酔古堂剣掃 / 集靈・當に一部の清靜經を誦すべし
周旋人事後,當誦一部清靜經;吊喪問疾後,當念一通扯淡歌。
新字:周旋人事後,当誦一部清静経;吊喪問疾後,当念一通扯淡歌。
書き下し
人事に周旋して後は、當に一部の清靜經を誦すべし。喪を弔ひ疾を問うて後は、當に一通の扯淡歌を念ずべし。
現代語訳
人付き合いのあれこれに奔走したあとは、清静経を一巻唱えるべきです。弔問や見舞いのあとは、扯淡歌を一通り口ずさむべきです。
解説
人と関わった後の心の後始末を説いた、ユーモアのある対句です。周旋人事は世間の付き合いや用事にあちこち立ち回ること、清靜經は道教の経典で、心を清らかに静めることを説いた短いお経です。扯淡は口語でくだらない、むだ話という意味で、扯淡歌は人生のはかなさや世の営みの空しさを笑いとばす俗謡と思われます。付き合いに疲れたら心を静める経を、死や病に触れて気が沈んだら軽い歌で気分をほぐせ、というわけです。人と会ったあとに一人で心をリセットする時間を持つことは、今でも心を健やかに保つ工夫になります。
この章句が説くこと
処世道家閑適心境気分転換
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