酔古堂剣掃 / 集靈・言は快意の處に遇はば當に住むべし
事遇快意處當轉,言遇快意處當住。
新字:事遇快意処当転,言遇快意処当住。
書き下し
事快意の處に遇はば當に轉ずべし、言快意の處に遇はば當に住むべし。
現代語訳
物事が思いどおりに運んで痛快なところに来たら、そこで向きを変えるべきです。話が調子に乗って痛快なところに来たら、そこで止めるべきです。
解説
うまくいっているときこそ引き際を考えよ、という処世の知恵です。快意は思いどおりで気持ちがよいこと、轉ずは方向を変えること、住むは止まることです。物事は絶頂に達すると、あとは下り坂になるだけです。だから調子のよいときにこそ、次の手を考えて転換するのが賢明だというのです。言葉も同じで、話が弾んで気持ちよくなったときほど、言わなくてよいことまで口にしてしまいがちです。菜根譚にも、得意のときこそ慎めという趣旨の言葉が多く見られます。会議でも宴席でも、盛り上がったところで一歩引く余裕を持つことが、失敗を防ぎ、信頼を得る秘訣なのでしょう。
この章句が説くこと
節度処世引き際言葉自戒
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