酔古堂剣掃 / 集峭・黛葉を籠めて雲翹を卷く
舉黃花而乘月艷,籠黛葉而卷雲翹。
新字:舉黄花而乗月艶,籠黛葉而巻雲翹。
書き下し
黃花を舉げて月艷に乘じ、黛葉を籠めて雲翹を卷く。
現代語訳
黄色い花をかざして月の艶やかさに乗り、眉墨のような濃い緑の葉を包み込んで、雲のような髪飾りを巻き上げます。
解説
意味のとりにくい、美しい言葉を連ねた対句です。黄花は菊の花、黛葉は眉墨のように濃い緑の葉、雲翹は雲のような形の髪飾りや、豊かに結い上げた髪をいう言葉とみられます。花をかざし、葉を包んで髪を結い上げる女性の装いを、月や雲といった自然の景物と重ねて描いたものと読めます。こうした句は、筋の通った意味を求めるより、色と形の取り合わせの美しさを味わうものでしょう。黄色と深い緑、月と雲という組み合わせは、秋の夜の華やかさを感じさせます。言葉の響きや色彩そのものを楽しむのも、古典を読む醍醐味の一つです。
この章句が説くこと
風雅装い花月文学
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