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酔古堂剣掃 / 集峭・陌上草薰る

遼水無極,雁山參雲,閨中風暖,陌上草薰。

新字:遼水無極,雁山参雲,閨中風暖,陌上草薫。

書き下し

遼水は極まり無く、雁山は雲に參はる、閨中は風暖かに、陌上は草薰る。

現代語訳

遼水は果てしなく流れ、雁門山は雲にまで届いています。部屋の中は風が暖かく、道のほとりには草が香っています。

解説

南朝の江淹の別賦にある一節で、遠く辺境に出征した夫と、家で待つ妻を対にしています。遼水は遼東の川、雁山は北方の雁門山で、どちらも遠い辺境の地です。果てしない川と雲に届く山は、夫のいる土地の遠さと厳しさを表します。一方、閨中は妻の部屋、陌上は道のほとりで、春の暖かさと草の香りが漂っています。穏やかな春の景色であればあるほど、共に過ごせない寂しさがつのります。遠く離れて暮らす家族は、今も単身赴任などで少なくありません。季節の移ろいを伝え合うだけでも、心の距離は近づくものです。

この章句が説くこと

別離家族季節文学

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