酔古堂剣掃 / 集峭・衣冠の狗彘
人不通古今,襟裾馬牛;士不曉廉恥,衣冠狗彘。
新字:人不通古今,襟裾馬牛;士不暁廉恥,衣冠狗彘。
書き下し
人古今に通ぜざれば、襟裾の馬牛、士廉恥を曉らざれば、衣冠の狗彘。
現代語訳
人が古今の道理に通じていなければ、着物を着た牛馬にすぎず、士が恥を知る心を持たなければ、冠をつけた犬や豚にすぎません。
解説
学問と廉恥心こそが人を人たらしめるという、厳しい警句です。前半は、唐の韓愈が息子に読書を勧めた詩の、人古今に通ぜざれば、馬牛にして襟裾す、という句に基づいています。襟裾は着物のえりと裾、衣冠は衣服と冠で、身なりだけは人間や役人らしく整えていることを示します。狗彘は犬と豚です。外見がどれほど立派でも、過去から学ぶ知恵と、恥を知る心がなければ、中身は獣と変わらないというのです。肩書きや服装で人は判断されがちですが、本当に問われるのは、学び続ける姿勢と、してはならないことをしない節度なのでしょう。
この章句が説くこと
修身学問廉恥読書処世
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