酔古堂剣掃 / 集峭・觚を操る時千篇の白雪
風塵善病,伏枕處一片青山;歲月長吟,操觚時千篇白雪。
新字:風塵善病,伏枕処一片青山;歳月長吟,操觚時千篇白雪。
書き下し
風塵に善く病み、枕に伏す處一片の青山、歲月長く吟じ、觚を操る時千篇の白雪。
現代語訳
俗世のほこりの中でたびたび病み、枕に伏したところから一片の青い山を眺めます。長い年月にわたって詩を吟じ、筆をとるときには千篇もの格調高い詩を書き上げます。
解説
世に用いられずとも、病を抱えながら詩文に生きる文人の姿を描いた一則です。風塵は俗世の苦労、善く病むはたびたび病気になることです。觚は昔の書写用の木札で、觚を操るは文を書くことです。白雪は陽春白雪という名曲にちなみ、高尚で難しい作品のたとえです。病床からでも青い山を眺めて心を養い、歳月をかけて詩を作り続ける姿には、逆境にあっても自分の道を手放さない強さがあります。体調や境遇が思うようにならないときも、自分にできることを細く長く続ける人は、やがて確かな成果を残します。続けることそのものが力なのです。
この章句が説くこと
風雅詩病継続清貧
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