酔古堂剣掃 / 集峭・鳳毛麟角も化して灰塵と作る
人生不好古,象鼎犧樽,變為瓦缶;世道不憐才,鳳毛麟角,化作灰塵。
新字:人生不好古,象鼎犠樽,変為瓦缶;世道不憐才,鳳毛麟角,化作灰塵。
書き下し
人生古を好まざれば、象鼎犧樽も、變じて瓦缶と爲り、世道才を憐れまざれば、鳳毛麟角も、化して灰塵と作る。
現代語訳
人が古いものを愛さなければ、象をかたどった鼎や牛の形の酒樽も、ただの素焼きの壺に変わってしまい、世の中が才能を大切にしなければ、鳳凰の羽や麒麟の角ほど稀な才能も、灰や塵になってしまいます。
解説
価値あるものも、それを見る目がなければ無価値になるという、世への鋭い警告です。象鼎と犧樽は古代の祭祀に使われた青銅器で、象や牛をかたどった貴重な宝です。瓦缶は素焼きの粗末な壺です。鳳毛麟角は、鳳凰の羽と麒麟の角のように、めったに得られない優れた人材をいいます。物の値打ちも人の才能も、それ自体にあるのではなく、それを重んじる人がいて初めて輝くというのです。職場でも、埋もれている才能は案外多いものです。人の良さを見抜き、それを生かす場を用意することは、上に立つ人の大切な務めです。
この章句が説くこと
人材見識才能治政古典
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