酔古堂剣掃 / 集峭・宇宙活潑の機を識る
霜天聞鶴唳,雪夜聽雞鳴,得乾坤清絕之氣;晴空看鳥飛,活水觀魚戲,識宇宙活潑之機。
新字:霜天聞鶴唳,雪夜聴鶏鳴,得乾坤清絶之気;晴空看鳥飛,活水観魚戯,識宇宙活溌之機。
書き下し
霜天に鶴唳を聞き、雪夜に雞鳴を聽けば、乾坤清絕の氣を得;晴空に鳥の飛ぶを看、活水に魚の戲るるを觀れば、宇宙活潑の機を識る。
現代語訳
霜の降りた空に鶴の鳴き声を聞き、雪の夜に鶏の鳴き声を聴けば、天地の清らかさの極みの気を得ます。晴れた空に鳥の飛ぶのを見、流れる水に魚の遊ぶのを見れば、宇宙の生き生きとした働きを知ります。
解説
自然の中に、天地の清らかさと生命の躍動を感じ取る心を説いた対句で、『菜根譚』にもほぼ同じ句があります。前半は冬の景で、凍てついた空に響く鶴の声や、雪の夜の鶏の声に、天地の澄みきった気を感じます。清絕は、この上なく清らかなことです。後半は晴れた日の景で、鳥が飛び魚が泳ぐ姿に、万物が生き生きと動く宇宙の働きを見ます。『詩経』の「鳶飛んで天に戻り、魚淵に躍る」を、宋の儒者が天理の現れとして重んじたことにも通じます。活潑之機は、生き生きとした働きのきっかけです。静けさと躍動、どちらも自然から受け取れる大切な力です。身近な空や水辺に目を向けて、その両方を感じたいものです。
この章句が説くこと
菜根譚自然清絶活溌修養
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