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酔古堂剣掃 / 集峭・百折して回らざるの眞心

士人有百折不回之真心,纔有萬變不窮之妙用。

新字:士人有百折不回之真心,纔有万変不窮之妙用。

書き下し

士人は百折して回らざるの眞心有りて、纔かに萬變して窮まらざるの妙用有り。

現代語訳

士たる者は、百度くじけても引き返さない真心があってこそ、はじめてどんな変化にも行き詰まらない見事な働きができるのです。

解説

変化に応じる柔軟な働きは、決して揺るがない芯があってこそ生まれることを説いた一則で、『菜根譚』にもほぼ同じ句があります。百折不回は、百回折れても方向を変えないこと、すなわち不屈の意志です。萬變不窮は、どれほど状況が変わっても行き詰まらないこと、妙用はたくみな働きです。纔は「そこではじめて」の意味です。臨機応変というと器用さの問題と思われがちですが、この句は、ぶれない真心という土台があって、はじめて柔軟な対応が生きると言います。芯のない柔軟さは、ただの迎合に終わってしまうからです。仕事で変化に振り回されるときこそ、自分が決して曲げない芯を確かめたいものです。

この章句が説くこと

菜根譚不屈臨機応変修身立志

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