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酔古堂剣掃 / 集峭・興衰の究竟を覷破す

覷破興衰究竟,人我得失冰消;閱盡寂寞繁華,豪傑心腸灰冷。

新字:覷破興衰究竟,人我得失冰消;閲尽寂寞繁華,豪傑心腸灰冷。

書き下し

興衰の究竟を覷破すれば、人我の得失は冰のごとく消え;寂寞と繁華とを閱し盡くせば、豪傑の心腸も灰のごとく冷ゆ。

現代語訳

栄えることと衰えることの行き着く先を見破れば、他人と自分の損得へのこだわりは氷のように溶けて消えます。寂しさとにぎわいとをすべて経験し尽くせば、豪傑の激しい心も灰のように冷めていきます。

解説

世の盛衰や人生の浮き沈みを見尽くした者の、静かな境地を述べた対句です。覷破は見破ること、究竟は最後に行き着くところです。人我は他人と自分で、得失は損得のことです。興りも衰えも最後は同じところに行き着くと見抜けば、人と比べて得をした損をしたという思いは消えていきます。寂寞と繁華、つまり落ちぶれた寂しさも華やかな栄えも両方くぐり抜けてきた人は、功名を求める豪傑の熱い心も静まると言います。灰冷は冷え切った灰で、ここでは執着が燃え尽きたさまです。人と比べて焦る気持ちが湧いたとき、長い目で盛衰を眺める視点が心を落ち着けてくれます。

この章句が説くこと

盛衰得失達観処世無常

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