酔古堂剣掃 / 集情・湖山の僻處に行くを愛す
長將姊妹叢中避,多愛湖山僻處行。
新字:長将姊妹叢中避,多愛湖山僻処行。
書き下し
長に姊妹の叢中に將て避け、多く湖山の僻處に行くを愛す。
現代語訳
いつも姉妹たちの群れの中に身を隠して人目を避け、湖や山の人里離れたところを歩くのを好みます。
解説
人目を恥じらう娘の姿を詠んだとみられる七言の対句です。叢中は群れの中、僻處は人の来ない辺鄙なところです。人に見られるのが気恥ずかしく、にぎやかな場では姉妹の陰に隠れ、一人のときは湖や山の静かなところを好んで歩く、という内気でありながら自然を愛する人柄が浮かびます。直接に心を語らず、振る舞いだけで人柄を伝えるところに詩の妙味があります。人の性格は言葉よりも、どこに身を置きたがるかに表れます。にぎやかさを避ける人を無理に引き出さず、その人が落ち着ける場所を尊重する配慮も大切です。
この章句が説くこと
恋情内気自然人柄閑適
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