酔古堂剣掃 / 集情・琉璃の硯匣
琉璃硯匣,終日隨身;翡翠筆牀,無時離手。
新字:琉璃硯匣,終日随身;翡翠筆牀,無時離手。
書き下し
琉璃の硯匣は、終日身に隨ひ;翡翠の筆牀は、時として手を離るる無し。
現代語訳
瑠璃で飾った硯箱は一日じゅう身から離さず、翡翠で飾った筆置きは片時も手から離しません。
解説
文房具を片時も手放さない才女の姿を描いた対句です。南朝陳の徐陵が編んだ恋愛詩集『玉台新詠』の序文に見える句で、宮中の女性たちが文章に巧みで、詩作に打ち込むさまを述べた一節です。硯匣は硯を入れる箱、筆牀は筆を寝かせて置く台で、琉璃や翡翠はそれを美しく飾る宝玉です。高価な道具を飾りとして持つのではなく、終日身につけて使っているところに、書くことへの愛着が表れています。好きなことに打ち込む人は、道具をいつも手の届くところに置いています。あなたにとっての硯箱は何でしょうか。
この章句が説くこと
文房才女風雅愛着学問
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