酔古堂剣掃 / 集情・媚子を搔頭に懸く
懸媚子於搔頭,拭釵梁於粉絮。
書き下し
媚子を搔頭に懸け、釵梁を粉絮に拭ふ。
現代語訳
媚子(髪飾り)を玉のかんざしに掛け、かんざしの軸をおしろいの綿でぬぐいます。
解説
身支度をする女性のしぐさを、小道具で細やかに描いた対句です。媚子は女性が髪に付ける飾り、搔頭は玉のかんざしのことで、漢の武帝が寵愛する李夫人のかんざしで頭をかいたことから、この名が付いたと伝えられます。釵梁はかんざしの柄の部分、粉絮はおしろいをはたく綿です。人物の顔や姿を直接描かず、手元の動作だけで、鏡の前で装いを整える静かな時間を感じさせるところに味わいがあります。身だしなみを整える時間は、自分の気持ちを整える時間でもあります。一日の始まりの小さな所作を丁寧にすることは、今も変わらず大切な習慣です。
この章句が説くこと
装い美人情所作風雅
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