酔古堂剣掃 / 集情・君と一夕の話は十年の書に勝る
與君一夕話,勝讀十年書。
新字:与君一夕話,勝読十年書。
書き下し
君と一夕の話は、十年の書を讀むに勝る。
現代語訳
あなたと一晩語り合うことは、十年かけて書物を読むことにまさります。
解説
すぐれた人との語らいが、長年の読書にもまさるという一則です。一夕は一晩、十年書は十年間の読書のことです。書物は大切ですが、生きた人の言葉には、その人の経験と人柄がそのまま乗っていて、紙の上では得られない気づきを一度にもたらしてくれます。この句は後の世でも、よき師や友との出会いをたたえる言葉として広く口にされてきました。集情に置かれているのは、人と人との心の通い合いこそが情の根にあるからでしょう。仕事でも、資料を何十冊も読むより、その道の人と一度じっくり話すほうが核心に早く届くことがあります。本を読むことと人に会うことを、両輪として大切にしたいものです。
この章句が説くこと
交友読書対話師友学問
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