酔古堂剣掃 / 集醒・聰明の人は宜しく厚を學ぶべし
富貴家宜學寬,聰明人宜學厚。
新字:富貴家宜学寛,聰明人宜学厚。
書き下し
富貴の家は宜しく寬を學ぶべし、聰明の人は宜しく厚を學ぶべし。
現代語訳
富貴な家の人は、寛大さを学ぶのがよいでしょう。聡明な人は、厚みのある重厚さを学ぶのがよいでしょう。
解説
恵まれた人ほど身につけるべき徳を、短く示した対句です。富貴の家は財と力があるため、人に厳しく当たったり、細かいことを咎めたりしがちです。だからこそ寛、すなわち人を包み込む寛大さを学ぶべきだと言います。聡明な人は頭の回転が速いため、人の愚かさが目につき、口が軽く薄情になりがちです。そこで厚、すなわち重厚で情に厚い人柄を学ぶべきだとします。菜根譚にも、富貴の家は寛厚であるべきで、聡明な人は才を隠すべきだという近い趣旨の句があります。自分の強みが人を傷つける刃になっていないかを振り返り、足りない徳を意識して学ぶことが大切です。
この章句が説くこと
寛容重厚富貴聡明修身
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