酔古堂剣掃 / 集醒・纔かに言語すれば便ち簡黙を思ふ
纔舒放即當收斂,纔言語便思簡黙。
新字:纔舒放即当収斂,纔言語便思簡黙。
書き下し
纔かに舒放すれば即ち當に收斂すべし、纔かに言語すれば便ち簡黙を思ふ。
現代語訳
少しでも気ままにのびのびとしたなら、すぐに引き締めるべきです。少しでも言葉を口にしたなら、すぐに言葉少なく黙ることを考えます。
解説
心の緩みと多弁を、その場ですぐに引き締めるよう説いた対句です。舒放はのびのびと気ままに振る舞うこと、収斂は引き締めてまとめること、簡黙は言葉少なく黙っていることを言います。纔はわずかに、少しでもという意味です。くつろぐことや話すこと自体は悪くありませんが、放っておくと気がゆるみ、言葉が多くなって失敗につながります。だから、ゆるんだと気づいたその瞬間に引き締めよと言うのです。大事なのは、緩まないことではなく、緩んだときの立て直しの早さです。雑談の場で話しすぎたと感じたら、そこで一度口をつぐむ、そんな小さな習慣が人柄を形づくっていきます。
この章句が説くこと
寡言節制収斂修身慎み
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