酔古堂剣掃 / 集醒・書生の薄命は原より妾に同じ
書生薄命原同妾,丞相憐才不論官。
書き下し
書生の薄命は原より妾に同じ、丞相才を憐みて官を論ぜず。
現代語訳
書生の恵まれない身の上は、もともと妾(めかけ)と同じようなものです。才能を惜しむ宰相なら、官位の高低など問題にしません。
解説
不遇な読書人の身の上と、才能を見いだす人への期待を詠んだ詩の二句です。薄命は運に恵まれないこと、妾はここでは主人の寵愛次第で運命が決まる弱い立場の女性を指します。書生もまた、権力者に認められるかどうかで一生が決まるという点で、妾と同じだと自嘲しているのです。後半は、才能を愛する宰相であれば、相手の官位の高低を問わずに取り立ててくれるという思いを述べます。昔の中国では、君臣の関係を男女の関係になぞらえて詠むことがよくありました。才能があっても機会に恵まれない人は今も多くいます。上に立つ人には、肩書でなく才能そのものを見る目が求められていると読めます。
この章句が説くこと
人材不遇書生登用才能
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