酔古堂剣掃 / 集醒・未だ老いずして閒を得
人生待足,何時足;未老得閒,始是閒。
書き下し
人生足るを待たば、何れの時にか足らん。 未だ老いずして閒を得て、始めて是れ閒なり。
現代語訳
人生で満ち足りるのを待っていたら、いつ満ち足りるでしょうか。まだ老いないうちに暇を得てこそ、はじめて本当の暇と言えます。
解説
満足とゆとりを先延ばしにする生き方を戒めた短い対句です。財産がもう少し貯まったら、仕事が一段落したら、と満ち足りる時を待っていても、欲は次々に生まれるので、その時は永遠に来ません。また年老いて体が動かなくなってから暇を得ても、それは本当の閑ではありません。心身がまだ元気なうちに得たゆとりこそが、存分に味わえる閑だというのです。足るを知るという『老子』の教えにも通じます。いつか楽しもうと先送りにしていることがあるなら、今のうちに少しずつでも始めてみる価値があります。
この章句が説くこと
知足閑適老い時間欲
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『酔古堂剣掃』集靈・太だ閒なれば反つて惡業を生ず人生は閒に如くは莫し、太だ閒なれば反つて惡業を生ず。人生は清に如くは莫し、太だ清なれば反つて俗情に類す。
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『酔古堂剣掃』集靈・閒一刻を得れば即ち一刻の樂しみ如今休み去らば便ち休み去れ、若し了る時を覓めば了る時無し。若し能く樂しみを行はば、即今便ち好く快活なり。身上に病無く、心上に事無ければ、春鳥は是れ笙歌、春花は是れ粉黛。閒一刻を得れば、即ち一刻の樂しみと為す、何ぞ必ずしも情欲にして乃ち樂しみと為さんや。
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